№26 神奈川県立近代美術館:鎌倉館

1月27日に美術館を訪ねました。「閉館」という噂で「人がいっぱい」な状態。30分ほど入場するのに並びました。

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1951年竣工。設計:坂倉準三。日本初の公立近代美術館として開館。鶴岡八幡宮の敷地内に、平家池に面して建つ。参道の裏側にある正門から階段を上って2階へ入り、ロ形の展示室を抜けて、階段を下りると建物中央にあるピロティへと辿り着く。内部と外部が知らぬ間にシンクロする空間体験は、桂離宮の古書院に着想を得たもの。ピロティを支える細く繊細な鉄骨や、池の水面が1階テラスの天井に反射する様子など、モダニズムの表現の中に日本建築の感性も顔を覗かせる。鉄骨造だが、工業用ボードなどを使うことによって予算削減にも成功。1966年には坂倉の設計で本館東側に新館が誕生し、師であるル・コルビュジエが唱えた「無限成長美術館」を具現化させた。鶴岡八幡宮の定期借地権が切れ、2016年3月末閉館予定。日本の代表的な近代建築として知られる県立近代美術館鎌倉館(鎌倉市)について、県教委は1月23日、耐震補強により建物の存続が可能とする調査結果を発表した。建物は今後も維持される見通しとなり、県は敷地を所有する鶴岡八幡宮と建物の維持管理などについて協議を進め、存続方法を探る。

 同館は、老朽化や耐震基準を満たしていないことを理由に平成28年3月末で閉館、取り壊されることになっていたが、日本建築学会などから建物の存続を求める要望書が提出されていた。

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