№5 山名文夫とアール・デコ

img161 DSC03056  DSC03072 667  -y  5_v 0o08_vDSC03070 o0640048013301748273 - コピー

『山名文夫とアール・デコ ―資生堂スタイルの確立者―』展が、4月25日から6月28日まで群馬・館林の群馬県立館林美術館で開催されています。資生堂のイラストレーター、デザイナーとして活躍した山名文夫氏は大正から昭和初期にかけてフランスのアール・デコ様式に強い影響を受け、気品溢れる女性像による繊細優美なイメージ女性像を描いた広告や雑誌や小説の挿絵また商品パッケージなどを数多く生み出しました。「アール・デコ」という観点で、山名の作品と資生堂のデザインを紹介する同展では、山名が資生堂入社以前にプラトン社で手掛けた雑誌『女性』『苦楽』の挿絵や表紙、戦前の資生堂の商品パッケージ、『花椿』の冊子など、前後期あわせて約270点を展示されていました。全体に小さな作品が多い展示会でありましたが、山名氏のアール・デコの様式を十分に堪能できるレベルの高い構成になっていました。展示期間が短いので見れる方はぜひ美術館に足を運んでいただければいいと思いました。資生堂のかっての化粧瓶も多数展示され、生活に結び付いたデザインであることが感じられました。ま山名氏の描く女性像は「腰の曲線と尻から太ももへの流れる線の描き方はアール・デコを超える天性の才能を感じさせる作品が多く展示されてるのも嬉しい作品群でした。

 時代の流れになかでアール・デコ様式は衰退していきましたが、資生堂のデザインには今も当時のデザインを彷彿させるものが多いのは山名氏など当時のデザイン部門の力が如何に大きかったか理解できる展示会になっています。

カテゴリー:47都道府県, 気まぐれ美術散歩, 絵画, 群馬県 | タグ: